京都には、いくつかの七福神めぐりが存在しています。
その中でも有名なのが、都七福神巡りです。
七福神めぐりは、室町時代に京都から始まったと伝わり、日本最古とされています。
正月に参詣すると福がもたらされ、また毎月7日が七福神の縁日となります。

【ゑびす神】
七福神はインドや中国由来の神ですが、唯一ゑびす神は日本の神で、古来から漁業の神でした。
ゑびすの本来の神格は、人々の前にときたま現れる、外来物に対する信仰であり、
海の向こうからやってくる海神です。
平安時代末期にはゑびすを市場の神(市神)として祀った記録が残っており、
中世に商業が発展するにつれ商売繁盛の神として祀られるようになりました。
同時に福神としても信仰されるようになり、やがて七福神の一柱とされ、
ふくよかな笑顔(えびす顔)で表現されるようになりました。
えびす神は耳が遠いとされているため、神社本殿の正面を参拝するほか、
本殿の裏側に回りドラを叩いて祈願しなくてはならないとされています。
ゑびす神社

住   所:〒605-0811 京都市東山区大和大路通四条下ル小松町125
電話番号:075-525-0005
参拝時間:9:00~17:00(受付は16:30まで)
公共交通:京阪「祇園四条」駅から徒歩約6分
        阪急「河原町」駅から徒歩約8分

年間行事:1月1日 歳旦祭
       1月8日~12日 十日ゑびす大祭(初ゑびす)
       2月節分 節分祭
       5月第3日曜日 例大祭並びに神幸祭
       6月30日 夏越の大祓式
       9月第4日曜日 名刺感謝祭
       10月19日~20日 二十日ゑびす大祭(ゑびす講)
       11月16日 お火焚祭
       12月31日 大祓式並びに除夜祭

【大黒天】
大黒天(だいこくてん)とは、ヒンドゥー教のシヴァ神の化身であるマハーカーラ
(サンスクリット語:Mahaa-kaala、音写:摩訶迦羅など)のことで、インド密教に取り入れられました。
密教の伝来とともに、日本にも伝わり、天部と言われる仏教の守護神達の一人で、軍神・戦闘神、
富貴爵禄(ふうきしゃくろく)の神とされました。
後に、大黒の「だいこく」が大国に通じるため、古くから神道の神である大国主と混同され、
習合して、当初は破壊と豊穣の神として信仰されました。
その後、豊穣の面が残り、七福神の一柱の大黒様として知られる食物・財福を司る神となりました。
室町時代以降は「大国主命(おおくにぬしのみこと)」の民族的信仰と習合されて、微笑の相が加えられ、
さらに江戸時代になると米俵に乗るといった現在よく知られる像容となりました。
また、大国主が素戔嗚尊(すさのおのみこと)の計略によって焼き殺されそうになった時に鼠が助けた
という説話から、鼠が大黒天の使いであるとされています。
松ヶ崎大黒天(妙円寺)

住   所:〒606-0943 京都市左京区松ヶ崎東町31
電話番号:075-781-5067
参拝時間:9:00~17:00(受付ハ16:00まで)
公共交通:地下鉄烏丸線「松ヶ崎」駅」から徒歩約20分
     叡山電鉄「修学院」駅」から徒歩約15分。
年間行事:1月1日 年頭会
       1月27日 初甲子大祭(今年初めての大黒さんのご縁日) 
       2月3日 節分会
       2月15日 加持大祭(荒行僧による水行・祈祷・お火焚祭)
       3月21日 春彼岸会
       3月28日 甲子大祭(大黒さんのご縁日)
       4月7日 花祭り(釈尊降誕会)
       4月14日 福寿大祭
       5月27日 甲子大祭(大黒さんのご縁日)
       7月26日 甲子大祭(大黒さんのご縁日)
       8月4日~13日 棚経
       8月15日 盆施餓鬼
       8月16日 五山送り火 
       9月23日 秋彼岸会・月見祈祷
       9月24日 甲子大祭(大黒さんのご縁日)
       11月24日 お会式
       11月23日 納め甲子大祭(今年最後の大黒さんのご縁日) 
   

【毘沙門天】
インド神話の財宝神・ヴァイシュラヴァナが中央アジアを経て、中国に伝わる過程で武神としての信仰が
生まれ、四天王の一尊たる武神・守護神とされるようになりました。
原語を意訳すると多聞天、音訳すると毘沙門天になり、四天王では多聞天で表されています。
仏教の聖地である須弥山(しゅみせん)頂上・忉利天(とうりてん)に住む帝釈天に仕え、
北部の北倶廬洲(ほっくるしゅう)を守護しています。
 教王護国寺(東寺)

住   所:〒601-8473 京都府京都市南区九条町1
電話番号:075-691-3325
納経時間:8:00~17:00(受付は16:30まで)
公共交通:近鉄「東寺」駅から徒歩約10分
       京都駅八条口から徒歩約15分
年間行事:毎朝6時 生身供 御影堂での朝のお勤め
       毎月1日 大般若経祈願会
       毎月20日 御逮夜法要
       毎月21日 御影供 弘法市
       1月1日、2日、3日 新春祈願
       1月1日~3日 新春護摩
       1月3日 修正会
       1月8日~3月18日  五重塔初層公開
       1月28日 講堂修正会
       2月3日 星供
       2月15日 涅槃会
       3月15日 人類平和、地球安泰祈願会
       3月20日~5月25日 宝物館春の特別展
       3月彼岸期間中 彼岸会
       4月第一日曜日 献米法要
       4月15日 布薩法要
       5月3日 稲荷還幸祭
       5月15日 布薩法要
       6月15日 降誕会
       7月15日 布薩法要
       8月13日~16日 盂蘭盆会
       8月15日 万灯会、盆踊り
       9月15日 布薩法要
       9月20日~11月25日 宝物館秋の特別展
       9月彼岸期間中 彼岸会
       10月15日 布薩法要
       11月15日 八幡護摩供
       12月15日 布薩法要

【弁財天】
弁財天は、ヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティーが、仏教に取り込まれた呼び名で、
七福神で唯一の女神です。
原語の「サラスヴァティー」はインドの聖なる河の名であったのですが、河の守護神とされるようになりました。
水を神格化し、言語や音楽の神とされています。
経典に準拠した漢字表記は本来「弁才天」ですが、「才」が「財」の音に通じることから
「弁財天」と表記し、金運・財運の神としての性格が付与されました。
六波羅蜜寺

住   所:〒605-0813 京都府京都市東山区松原通大和大路東入ル2丁目轆轤町
電話番号:075-561-6980
納経時間:8:00~17:00
公共交通:京阪「清水五条」駅下車、徒歩8分
年間行事:元旦=皇服茶授与・開運厄除祈願・福徳自在初稲穂授与
       1月17日=初観音
       2月=節分会開運厄除祈願 星まつり
       3月=彼岸会
       8月8~10日=萬燈会
       9月=彼岸会
       12月13日~31日=空也踊躍念仏厳修

【福禄寿神】
古い中国の仙人が神格化したと言われ、「福(幸福)と、禄(生活の安定)と、寿(長寿)を授けるという神様」で、
背丈が低く、長い頭を持ち、長い髭をはやして、右手に枕を抱え左手に宝珠を持った姿で、
長寿の象徴である多くの鶴をお供に従えています。
中国では道教の神様で、南極星の化身とされています。
カノープス(南極星)は限られた時期にだけ地平線の近くに現われるので、古代中国では、
南極星の出現は、きわめてめでたい出来事と考えられていました。
 赤山禅院

住   所:〒606-8036 京都府京都市左京区修学院開根坊町18
電話番号:075-701-5181
納経時間:9:00~16:30
公共交通:叡山電鉄「修学院」駅から徒歩約20分
毎月行事:1日 早朝護摩供
       5日 泰山府君 五日講 御縁日
       15日 比叡山大阿闍梨御加持
       25日 赤山大明神縁日御加持
       28日 雲母不動尊縁日御加持     
年間行事:1月1日 初詣
       1月5日 新春八千枚大護摩供
       2月3日 節分会
       5月5日 泰山府君祭 端午大護摩供
       9月 仲秋名月 ぜんそく封じ へちま加持
       11月1日~30日 もみじ祭
       11月23日 珠数供養

【寿老神】
道教の開祖である老子が仙人となり、不老不死になったとする伝えがあり、南極老人星(カノープス)の
信仰とが融合して、中国の宋の時代に寿老人という神がつくられました。
南宋のさまざまな文化を学んでいた鎌倉時代の禅僧によって日本に伝えられ、
江戸時代半ば過ぎに七福神に加えられました。
酒を好み頭の長い長寿の神とされ、不死の霊薬を含んでいる瓢箪を運び、
長寿と自然との調和のシンボルである牡鹿を従えています。
また、人々の難を払う団扇を持っていることから、福財・子宝・諸病平癒・長寿の功徳ありと云われています。
革堂(行願寺)

住   所:〒604-0991 京都市中京区寺町通竹屋町上ル行願寺門前町
電話番号:075-211-2770
納経時間:8:00~17:00
公共交通:京阪「神宮丸太町」駅下車、徒歩約10分
年間行事:毎月15日・30日=愛染明王縁日/毎月18日=観音縁日

【布袋尊】
布袋は、唐末の明州に実在したとされる伝説的な仏僧で、本来の名は釈契此(しゃくかいし)ですが、
常に袋を背負っていたことから布袋という俗称がつけられました。
太鼓腹の姿で、寺に住む訳でもなく、処処を泊まり歩き、生臭ものであっても構わず施しを受け、
その幾らかを袋に入れていたと伝えられています。
死後に弥勒菩薩の生まれ変わりだと信じられるようになり、神格化されました。
中世以降、中国では布袋になぞらえた太鼓腹の姿が弥勒仏の姿形として描かれるようになり、
寺院の主要な仏堂に安置されるのが通例となりました。
日本では鎌倉時代に禅画の題材として布袋が伝わり、やがて七福神の一柱として信仰されるようになりました。
布袋が背負っている袋は堪忍袋ともいわれています。
万福寺

住   所:〒611-0011 京都府宇治市五ケ庄三番割34
電話番号:0774-32-3900
納経時間:9:00~17:00(受付は16:30まで)
公共交通:JR奈良線・京阪宇治線「黄檗」駅から徒歩約5分
年間行事:1月1日~3日 新年年頭法要
       1月17日 百丈忌
       2月15日 涅槃会
       3月11日 東日本大震災物故者慰霊法要
       4月3日 開山祥忌
       4月8日 降誕会
       4月第三日曜日 佛供講法要
       5月8日 厳有忌(第4代将軍徳川家綱公祥当忌)
       5月第三土・日曜日 全国煎茶道大会
       7月13日~15日 中元法要
       7月16日 祥當売茶忌
       9月19日 法皇忌(第108代天皇後水尾法王忌)
       9月23日 北向地蔵尊彼岸回向
       10月5日 達磨忌
       10月中旬 月見の煎茶会
       10月中旬 普度勝会
       11月4日 慈愍忌(宗祖生誕日)
       12月1日~8日 臘八大接心
       12月8日 成道会
       12月13日 煤払い
       12月29日 餅つき
       12月31日 除夜の鐘