カテゴリ:自然災害 > 地震

令和6年(2024)2月14日午後3時29分頃、京都南部の深さ約10kmを震源とする
M4.3の地震が発生し、
京都市伏見区で最大震度4、京都市内やその周辺で震度3を観測しました。
本年1月1日午後4時6分に発生した能登半島地震と似たような揺れで、
速報が入るまでは能登半島地震の余震かと思われました。
京都では令和4年(2022)3月31日午後11時半頃から2か月弱で、M4.0程度を含む地震が
14回観測されました。
京都大防災研究所の飯尾能久教授(地震学)によると、京都の地震も能登半島地震と
同様に地下深くに存在する流体(水)が原因と推定されています。
京都は「近畿トライアングル」に隣接し、京都盆地は西を京都西山断層帯、
東を花折断層帯という活断層に囲まれ、地震エネルギーが蓄えられて
内陸地震が起きやすい特異な場所と考えられています。
西日本の内陸地震では、直下型地震の「活動期」と「静穏期」が
交互にやってくることが判明していて、現在は次の南海トラフ巨大地震の
発生前の「活動期」に当たっています。

令和6年(2024)1月1日午後4時6分に、石川県能登地方でM5.7の地震が発生し、
最大震度5強を観測、4時10分にはM7.6、最大震度7を観測し、
更に4時18分にM6.1、最大震度5強を観測しました。
地震の揺れは北海道から九州まで観測され、京都でも震度4が観測されました。
その後も能登地方では震度1から震度5弱の地震が頻発しています。
京都では弱い揺れから強い揺れまで、今までに無い長い時間の揺れを感じました。
年末に移動し、固定が完了していなかった本棚が倒れそうに感じ、
抑えていましたが、我が家では被害はありませんでした。

能登半島では令和2年(2020)12月から地震活動が活発化し、
令和5年(2023)5月5日午後2時42分頃、石川県珠洲市の深さ10kmを震源とする
M6.3と推定される地震が発生し、珠洲市で最大震度6強を観測しました。
今回の地震は能登半島北沿岸部の陸域と海域のごく浅い境界で、
広い地域に津波警報が発令されました。
最大震度7を観測したのは珠洲市ではなく、輪島市の南の志賀町でしたが、
新潟・富山・石川・福井など各地で甚大な被害が発生し、2日の午前1時現在で
倒壊した建物の下敷きとなるなどして、5人の死亡が確認されています。
その後も地震が頻発し、道路の陥没や停電の影響もあって
自治体の情報収集も難航しています。

今回の地震と群発していた地震との関係はまだ明らかではありませんが、
能登半島では、地下深部のマントルから300度ともいわれる高温の流体が上昇し、
岩盤が滑りやすくなって一連の地震を起こしていると想定されています。
一説では南海トラフ巨大地震の発生が近づくと、内陸部で断層のひずみが蓄積し、
弱いエリアで地震活動が活発になるとされ、その一環と指摘されています。
震源の近くには、海底まで延びる長さ30km以上の活断層があるとみられ、
このような状況からこの活断層が動いたとする説もあります。
約100年ごとに繰り返し発生するする南海トラフ巨大地震ですが、
昭和19年(1944)12月7日午後1時36分にM7.9の昭和東南海地震が発生し、
2年後の昭和21年(1946)12月21日午前4時19分過ぎにM8.0の
昭和南海地震が発生しました。
昭和南海地震は、前回の嘉永7年11月5日(1854年12月24日)に発生した
安政南海地震から92年後に発生し、昭和南海地震からは78年が経過しました。

令和5年(2023)5月5日午後2時42分頃、石川県珠洲市の深さ10kmを震源とする
M6.3と推定される地震が発生し、珠洲市で最大震度6強を観測しました。
東北から山陰まで広い範囲で観測され、京都でも震度2が観測されました。
平成19年(2007)のM6.9の能登半島地震の震央は、輪島市西南西沖40kmの日本海で、
震源となった断層が右横ずれ成分を含む逆断層で、海底から陸地の一部に跨がる
14km程の従来知られていなかった断層帯と判明しました。
珠洲市付近では令和2年(2020)12月以降から地震活動が活発化し、
令和4年(2022)3月の1ヵ月だけで22回もの地震が観測されました。
令和4年(2022)6月19日には珠洲市で震度6弱を観測し、
この時は、海側のプレート(岩板)と陸側のプレートの隙間にしみこんだ水の一部が
上昇したことによって地震が発生したと推定され、
今回も同じような原因と思われます。

令和4年(2022)4月30日18時6分頃、京都南部を震源とするM4.2の地震が発生し、
最大震度3を観測しました。
更に令和4年(2022)5月2日22時21分頃頃には、同震源地でM4.4の地震が発生し、
亀岡市で最大震度4、京都市で震度3が観測されました。
近畿地方のリアルタイム地震情報では、京都南部や和歌山市周辺、それに能登半島で
地震が活発化しているのが判明しますが、地図上で直線を引くと、
その線上に並ぶように感じられます。
日本海東縁部等のひずみ集中帯の延長線上にあるように思われ、
フィリッピン海プレートとユーラシアプレートとの境である南海トラフの
日本列島側に沿っているようにも思われます。

令和4年(2022)4月25日13時10分頃、京都南部を震源とするM4.1の地震が発生し、
最大震度3を観測しました。
令和4年(2022)4月13日以降も4月16日6時49分頃に京都南部を震源とするM2.9の
地震が発生し、最大震度1を観測した他、4月23日の7時46分頃に山口県中部を
震源とするM4.2の地震が発生し、最大震度3が観測されましたが、
京都では観測されませんでした。
他にも4月19日の8時16分頃に福島県中通りを震源とするM5.4の地震が発生し、
最大震度5弱が観測されています。

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