剣岳
宿の部屋の窓からは正面に剣岳が望め、雲に覆われていますが明るい兆しも見えます。
今日の天気
しかし、当日の天気予報は雨の確立、午前が80%、午後でも60%で絶望的です。
上市駅
小雨の中、ホテルの車で上市駅まで送ってもらい、
駅に着いた時には晴れ間が見えました。
10030形
8:32発の宇奈月温泉行に乗車の予定でしたが、信号トラブルで遅延しています。
因みに上市~宇奈月温泉間の運賃は1,520円です。
10030形の電鉄富山行が間もなく発車します。
17480形の入線
17480形のこの駅止まりが入線し、入れ替わり電鉄富山行が発車しました。
除雪車
もう少しすれば活躍するであろう除雪車も既に準備ができています。
宇奈月温泉からの入線
宇奈月温泉方面からの列車が入線してきました。
宇奈月温泉行
約30分遅れで宇奈月温泉行各駅停車が入線してきましたが、
すっかり曇り空になってしまいました。
車窓からの曇り空
車窓からもだんだん雲が雲が厚くなっていくのが見て取れます。
新魚津駅
新魚津駅。
あいの風とやま鉄道の魚津駅と隣接し、魚津駅には521系が停車していました。
かっての北陸本線が北陸新幹線の長野駅~金沢駅間の延伸開業に伴い、
石川県側はIRいしかわ鉄道、富山県側はあいの風とやま鉄道、
新潟県側はえちごトキめき鉄道に経営分離されました。
今となっては、特急日本海や急行きたぐにが懐かしく思えます。
宇奈月駅
宇奈月温泉駅に10:24に到着し、少しでも遅れを取り戻すために黒部峡谷鉄道の
宇奈月駅へ向かいます。
雨は上がり、晴れ間も見えてきました。
変わりやすい天気です。
黒部トロッコ電車は令和2年(2020)6月2日~6月30日及び11月4日~11月26日の
火・水・木曜日はシニア感謝デー(60歳以上)で宇奈月~欅平間の運賃3,960円が
半額の1,980円になります。
富山へ到着した15:00からしか使えなかった地域共通クーポン5,000円の内
1,000円を使い、残りを現金で支払いました。
EDR形の電気機関車
EDR形の電気機関車が2両連結して14両(?)の客車を牽引し、平均時速約20kmで
運行されています。
無蓋車
今は見ることも少なくなった無蓋車(むがいしゃ)が停車しています。
黒部川と支流の合流
10:44に宇奈月駅を発車しました。
黒部川の本流に正面から支流が合流しています。
トロッコ電車では、富山県出身の室井滋さんが録音された
沿線案内放送が流されています。
うなづき湖
うなづき湖と湖面橋
高さ97m、幅190mの宇奈月ダムで堰き止められたダム湖です。
新柳河原発電所
新柳河原発電所は湖上に浮かぶ、ヨーロッパの城をイメージして築造されました。
新柳河原発電所前の駅
単線のため、発電所前の駅で行き違いの列車が待機しています。
この先のいくつかの駅でも、行き違いの列車と離合します。
うなづき湖上流の温泉
うなづき湖の先に温泉宿があり、宿へ行くために湖面橋が必要となります。
猿のつ吊橋
猿の吊橋です。
運が良ければ、群れで渡る猿の姿が見られるそうですが、当日は猿も昼休みを
していたのかもしれません。
仏石
仏石
仏の姿に似ているとされていますが...
吊り橋
こちらは人が渡る吊橋のように見えます。
黒薙駅のトンネル
黒薙(くろなぎ)駅です。
駅から黒薙第2発電所への線路がトンネルへと分岐しています。
先にある後曳橋は高さ60mで、沿線で最も深く険しい谷に架かる橋です。
後曳橋からのアーチ橋
鉄橋からの渓谷で、上流側にはコンクリート造りの歩道用のアーチ橋があります。
トロッコの鉄橋よりアーチ橋の方が上に見えますので、
アーチ橋からの渓谷は、結構スリリングな高さに思われます。
出平ダム
出平ダムは、高さ77m、幅136mで、日本で初めて土砂を流すためのゲートが
備えられました。
出平
また、「出平(だしだいら)」は、黒部が本流に険しい岸壁ではなく
平地が突き出していることから名付けられました。
冬季歩道
冬季歩道は、冬季運休中の保線などのために、積雪を避け、殆どがトンネルと
なっています。
このコンクリート壁の中がトンネルで、宇奈月から欅平まで歩くと、
所要時間は約6時間だそうです。
それよりも、矢羽根式のポイント信号の方が注目です。
オシ形貨車
黒部峡谷鉄道の在籍するオシ形貨車はこの2両で、大正15年(1926)に製造された
貨車の中では最も古い車両です。
ネズミ返しの岩壁
高さ200mの大岩壁は「ネズミ返しの岩壁」と呼ばれています。
黒部川第二発電所
黒部川第二発電所は昭和11年(1936)に完成し、富山県の建築百選に選ばれています。
手前の赤い鉄橋は「目黒橋」と名付けられた、はしごを横に倒したような形式の
珍しい橋で、戦前に架けられました。
猫又駅
猫又駅の待機列車です。
こちらは窓付きのリラックス客車で、横一列3人掛けの座席は
進行方向に転換できます。
但し、片道の追加料金530円が必要で、時間帯によっては
予約をしないと満席になるそうです。
猫又駅は、猫に追われたネズミがどうしても先ほどの岸壁を登れずに引き返し、
追って来た猫もまた、引き返したことがこの付近の地名の由来で、駅名になっています。
サンナビキ山
サンナビキ山は標高1,949mで、周りの山に先駆けて雪が降ることから
「さきがけ山」とも呼ばれています。
雪、紅葉、そして裾野の緑が重なりあい、その美しい色彩から
「黒部の五段染め」と言われています。
錦繍関
錦繍関(きんしゅうかん)です。
トンネルとトンネルの間の鉄橋から、僅かの時間望まれます。
久邇宮邦彦王(くにのみや くによしおう:1873~1929)が、昭和3年(1928)に
紅葉の美しい景観から「錦繍関」と名付けました。
万年雪
鐘釣駅の対岸の沢には毎年、万年雪が残るそうですが、今年は暖冬だったため、
雪が消えてしまいました。
百貫山
左の山が標高1,969mの百貫山で、この山からの雪崩が堆積して万年雪に
成るのだそうです。
ウド谷
ウド谷です。
大きな雪崩が発生する場所なので、冬の間、線路を取り外し、
トンネルも大きな扉で塞がれます。
欅平駅
12:03に欅平駅に到着しました。
欅平駅では小雨が降っていました。
トロッコ列車は、通常料金ではこのような状態なので、
本降りの雨なら雨具が必要となります。
黒部川第三発電所
駅のすぐ下には黒部川第三発電所があります。
ED形の機関車

ED形の機関車は、現在2両が活躍し、主に欅平で入換用として運行しています。
また、平成27年(2015)から黒部峡谷パノラマ展望ツアーでも活躍しています。
このED形からの更新形がEDM形で、ギヤ比、抵抗値等が改良されています。
更に更新タイブのEDR形への改造が進み、EDM形の在籍は5両のみとなりました。
欅平駅-2
欅平駅に隣接して欅平ビジターセンターがあり、
黒部峡谷の自然や開発の歴史が紹介されています。

欅平駅から黒部川の下流側に飛猿峡がありますが、そこへ至る遊歩道は
通行止めになっていました。
猿飛峡は黒部川本流で最も川幅が狭く、昔猿が飛び越えたことから命名され、
国の特別名勝と特別天然記念物に指定されています。
この重複指定を受けているのは、飛猿峡と上高地のみです。
奥鐘橋
欅平駅の屋上展望台から見ると、多くの人が黒部川に架かる奥鐘橋を渡り、
祖母谷渓谷へと向かっています。
河原展望台
駅前広場から河原の方へ下ると、河原展望台と足湯がありますが、祖母谷渓谷の方へ
向かいます。
奥鐘橋からの下流
奥鐘橋は高さ34m、橋上からの下流側の景観です。
この先に飛猿峡があります。
奥鐘橋からの祖母谷
橋からの祖母谷渓谷。
橋のすぐ先に見えるのが、人喰岩です。
奥鐘山
人喰岩の上に聳えるのが奥鐘山(1,543m)で、
飛猿峡と奥鐘山とで特別名勝と特別天然記念物に指定されています。
奥鐘山の西壁はクライマーから「黒部の怪人」と呼ばれている難度の高い岸壁で、
昭和35年(1960)に初登攀されて以降、多くのクライマーが集まる
クライミングの名所となりました。
奥鐘橋からの黒三発電所
橋からの黒部川の上流側。
黒部川第三発電所の建物が見えます。
人喰岩
人喰岩です。
コンクリートが吹き付けられて、防災対策が施され、安全な人喰岩となりました。
名剣橋
名剣橋です。
名剣山
「橋から眺める名剣山(めいけんやま:1,906m)は迫力があります。」と
記されていましたので撮影しましたが、名剣山かどうかの確証はありません。
名剣橋先の山
名剣橋の先の山頂もうっすらと雪化粧していました。
名剣橋先のトンネル
その先はトンネルです。
トンネル-1を出た所
トンネルを抜けた先。
名剣温泉
名剣温泉の建物です。
宿泊や昼食、日帰り入浴も可能です。
岩の露天風呂が自慢だそうですが、先を急ぎます。
ミニ人喰い岩
ミニ人喰岩が見えてきました。
安全対策の準備中のようです。
トンネル-2
再びトンネルです。
雪化粧した山
トンネルを抜けた先の山は低い所まで雪化粧しています。
トンネル-3
またトンネルがありましたが、今までのトンネルよりも長いです。
祖母谷温泉
トンネルを抜けた先で、右からの祖父谷川と左側からの祖母谷川が合流しています。
それぞれの川に架かる橋を渡った先に祖母谷温泉の建物があり、
温泉から奥へ進むと祖母谷地獄があります。
祖父谷川の橋の手前から唐松岳(2,696.9m)への、
温泉から左に白馬岳(2,932m)への登山道があります。
祖母谷地獄まで行く予定でしたが、既に13:00の少し前です。
断念してここから引き返すことにしました。
黒い鉄橋
黒い鉄橋を渡ります。
黒い鉄橋-滝
来る時には気付きませんでしたが、鉄橋の下から滝となって流れ落ちています。
名剣温泉の屋根
名剣温泉の建物が見えてくる頃には雨も上がっていました。

欅平駅には13:53発に間に合うように戻って来れたのですが、
既に長蛇の列ができていました。
諦めて予備としていた14:37に乗車することにし、
ラーメンを食べて疲れをいやしました。
宇奈月温泉駅
15:54に宇奈月駅に到着し、富山地方鉄道の宇奈月温泉駅へ急ぎました。
16010形が入線していましたが、こちらは「ALPS EXPRESS」の表記が消された
各駅停車の電鉄富山行で、サロンカーは連結されない2両編成でした。
16:09に宇奈月温泉駅を発車し、電鉄富山駅に17:52に到着し、運賃は1,880円です。
富山地方鉄道の2日フリーきっぷは4,600円でしたが、
それぞれの運賃を支払ったとすると合計は6,080円でした。

富山駅発18:20北陸新幹線の「つるぎ」に乗車し、金沢駅に18:43に到着。
金沢駅発19:08の「サンダーバード46号」で21:19に京都に到着しました。

次回からはバイクで比叡山から大原、貴船、鞍馬などを巡ります。